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映画「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」アウトローの休息。あらすじと詳しい解説、感想 (原題:Jack Reacher: Never Go Back)

 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK

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2016年公開

監督 エドワード・ズウィック

キャスト トム・クルーズ

     コビー・スマルダーズ

     ダニカ・ヤロシュ

     オルディス・ホッジ

     パトリック・ヒューシンガー

     ロバート・ネッパー

     ロバート・カトリーニ

 

ストーリー

1作目の「アウトロー」と比較すると1匹狼臭さが少なくなってしまった今作ですが

「NEVER GO BACK」は、心温まる少しハートフルで

でもすごく良い作品でした。

それが伝わればなと思います。

 

主人公リーチャーに実の娘と思われる少女サマンサが登場し

そして信頼関係の厚い憲兵隊の指揮官でもあるターナー少佐(男女

として良い雰囲気)との三人での追跡劇がメインストーリーです

パラソースという軍事企業

物語の軸はハークネス将軍を代表とするパラソース(民間の軍事企業)が政府との契約を打ち切られ

その断たれた資金源を確保するためにアメリカの敵対国に武器を横流し

その調査に当たっていたターナー少佐の部下の2人がハンター(殺し屋)というハークネス将軍の部下に射殺されるという所からスタートします

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キャスト

ジャック・リーチャートム・クルーズ

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陸軍で数々の勲章を受けその存在はレジェンド。

その後憲兵隊に所属し、捜査力は随一。しかし突如退役し姿を眩ます。

同じ憲兵隊のターナー少佐とワシントンで会う約束だったが彼女はスパイ容疑で拘束され

自身もモアクロフト大佐の殺害容疑で拘束されてしまう。

今回は女性陣に翻弄され影も薄め?

しかし4対1をアッサリ片付けたり、アサルトライフルをぶっ放すシーンと

体を張って娘を助ける場面はさすがのリーチャーだった

 

スーザン・ターナー少佐コビー・スマルダーズ

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第110憲兵隊の指揮官であり少佐。独身。

逃亡中に憲兵隊の無線で34歳とリーチャーにバレてしまう。

アフガンで部下2人を味方に殺され真相解明に挑む。

気も強いが戦闘も強い。

まだ10代のサマンサに銃弾を放った相手の首をへし折るなど

男顔負けの戦いを見せる。

リーチャーと何度か揉めるシーンもあるが

徐々に連携して捜査を進めていくうちに二人は良い感じに

追跡中にリーチャーに「どうする?」と聞かれ

「厳しく法を執行するのよ」の台詞は今作品NO.1

 

サマンサ・ダットン(ダニカ・ヤロシュ)

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元売春婦の母親が軍に養育費の不払いで訴え、リーチャーの娘であることが明るみになる

万引きしたりするちょっとスレた女の子

しかしその生い立ち故か、芯が強く機転も効き

リーチャーの尾行に気付いたり、敵からの窮地を幾度も脱する。

実の娘なのか?リーチャーとの関係が気になる。

 

 

モアクロフト大佐(ロバート・カトリーニ)

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重警備刑務所があるダイヤー基地の弁護官

今回はターナー少佐の弁護を務めるはずだった。

しかし、面会に行ったリーチャーに

「敏腕弁護官も年が経つと、年金待ちのただの年寄りだ。制服が泣いている」と揶揄される

その後、思うところがあったのだろう。リーチャーに秘密を漏らすが

その事がハークネス将軍にバレてしまい、部下の殺し屋のハンターに殴り殺されてしまう。

 

 

 

決して戻るな

ターナー少佐はその兵士2人の上官であり、この事件の調査中に情報漏えいの国家反逆罪の冤罪を着せられスパイ容疑で逮捕されます。

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嵌められたと直感したターナー少佐はリーチャーに「決して戻るな」とメッセージを残すものの

法律を気にしない、証拠も当てにしない、正義は俺が下すのリーチャーが聞くはずもなく

いつものように一人で捜査を開始。躊躇なく彼女を救出し

ターナー少佐と真相解明に乗り出します。

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追われる二人

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軍事企業「パラソース社」のハークネス将軍の部下ハンター、そして憲兵からも追われる二人

ハンターとの対決では二人は息が合わず、苦戦。

しかし地元警察が現れ、その隙に逃亡に成功します。

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逃亡から追跡へ

裏から糸を引いているのはパラソース社と確信した二人は

捜査を逃亡から追跡へと舵を切ります。

手始めにパラソース社と繋がっていると思われる憲兵隊のモーガン大佐を優しく尋問し

証拠隠ししていた事を突き止めます。

そしてモーガン大佐も秘密を漏らしたとして、モアクロフト大佐と同じ道を歩み

ハンターに殺されてしまいます。

 

D.プルドムという男

ターナー少佐の2人の部下が最後に接触した人物、D.プルドム。事件の鍵を握る人物で

パラソース社に雇われていた彼は、部下2人から調書を取られ

軍の武器を横流しが発覚したと感じ、その後逃亡していた事が明らかになります。

しかし、その調査中にモーガン大佐が隠し持っていたデータから

娘サマンサの写真をターナーとリーチャーは発見します。

ハンター等がサマンサを誘拐し、捜査を妨害するだろうと確信する二人。

直ぐ様彼女の家に向かいます。

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リーチャーの娘と言われる少女

彼女の母親は元売春婦で15歳のサマンサも万引きに手を染め、そこをリーチャーに目撃されるなどちょっと癖のある少女

しかし機転が効き、ハンターからの追跡を何とか一人で逃れていました。

実の娘と再会する二人。

しかしティーン故の反抗心で、度々リーチャーやターナー少佐を困らせます。

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いざニューオリンズ

 D.プルドムの居場所とパラソースの本社がニューオリンズと知った3人は

空路でニューオリンズに向かいます。

現地の空港でハンター等の追手を振り切った3人はホテルに身を隠し

D.プルドム探しを開始します。

 

サマンサの告白

そしてリーチャーは、サマンサから真実を打ち明けられます。

サマンサの母親の申し立ては、サマンサの思いつきであること

もし上手く金が手に入れば再出発できると考えていたこと

でも今の母は、麻薬所持で釈放された後は職に就いているということを。

神妙な面持ちでそれを聞くリーチャー。

 

騙されたと思う反面、彼は怒る気にはなれなかったでしょう。

むしろ娘ではないかもしれない事への落胆があったのでは無いでしょうか。

そんな気がします。

血縁への距離は遠のきましたが、逆に二人の距離は縮まったシーンでした。

 

チープなデート

サマンサを寝かせたあと、ベッドに寝転がったターナー少佐とリーチャーの二人だけの会話のシーンがあります。

「私と電話で話してそのあとどうなると思った?」

「食事に誘おうかと。ワイン付きで」

「それで…食事の後は?」

「君の家に行く」

「ショボいモーテルではなく?」

「ショボいのも悪くないよ」

「そうね」

良いやり取りで凄く好きなシーンです。

前作アウトローでは無かった、すこしセンチメンタルな場面がNEVER GO BACKには

いくつかあります。

この作品の良いところです。

まあ、このあと二人は5秒後に捜査の主導権で喧嘩をはじめるのですが(笑)

 

D.プルドムを探せ!

ターナー少佐との喧嘩のあと、リーチャーはプルドムの奥さんに会いに行きます。

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ヤク中になってしまったプルドム。

奥さんは彼の写真をリーチャーに渡し、「焼き捨てて」と言ってその場を去ります。

その一連の行動をハークネス将軍の部下達に監視されているリーチャー。

4人に囲まれるものの、いつもの如くあっさりその部下たちを片付け

その場に居たハンターから

サマンサに手を出さないという約束は取り消したと言い放たれ

物別れに終わります。

 

 パラソース社の不可解な点

サマンサの助けもあり、ついにD.プルドムを見つけたリーチャーとターナー少佐。

さっそく尋問を始めますが、パラソース社の不可解な点に気づきます。

軍と大口契約を結ぶ軍事企業、もし武器の横流しがバレれば

大きな契約を失うことになる。

そんなリスクを負ってまで、武器をブラックマーケットに流す理由が二人には分かりませんでした。

「何かある」と感じる二人。

その目で確かめようと、プルドムも連れパラソース社の便が発着する空港に向かいます。

本当に武器が入った箱は空なのか?空であればどこで積荷を降ろしてるのか?

それとも別の何かを運んでいるのか?

パラソース社のハークネス将軍との直接対決が近づきます。

 

ニコルズ埠頭、PM8:00

憲兵隊のエスピン大尉に自分等が無実である事を電話で説明し、

プルドムが証人であること、その彼を守って欲しいことを伝え

ニコルズ埠頭で落ち合います。

しかしエスピン大尉の電話はハークネス将軍等に盗聴されており

武装した彼の部下達が、手ぐすね引いて埠頭で待ち構えます。

 

突然の襲撃

エスピン大尉はニコルズ埠頭でプルドムの尋問を終え、車に乗り込もうとした所を

待ち構えていたハークネス将軍の部下達に銃撃されます。

アサルトライフルを構え撃ちまくる敵。

その時にD.プルドムは射殺され、エスピン大尉自身も足を負傷します。

エスピン大尉が死亡してしまえば、ターナー少佐の無実を知る証人が居なくなる。

ハークネス将軍等の思う壺です。そして彼等は証拠を隠し

リーチャーやターナー少佐等を刑務所へ送り、自身の身の安全を保つ

それを黙って見ているリーチャーやターナー少佐ではありませんでした。

 

エスピン大尉を守れ!

ハークネス将軍の部下達がリロードする瞬間をリーチャーは見逃しませんでした。

階下にいる敵に飛び降り、奪った銃底で殴って気絶させるや否や

反撃を開始します。

その隙にエスピン大尉は救援を呼び、リーチャーがアサルトライフルで応戦します。

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油が入ったドラム缶に気付くリーチャー。

そのドラム缶に打ち込み、敵を巻き込んで大爆発をおこします。

それを見て驚くターナー少佐。

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そのベレッタを拾え

リーチャーは尚も反撃。しかしライフルの弾薬が尽いてしまいます。

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そして付近に落ちているベレッタに気付くリーチャーとターナー少佐。

敵の銃撃が激しく、リーチャーは拾いに行く事はできません。

それに気付いたターナー少佐は走って近づき、ベレッタを拾う機会を伺います。

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「待て!」

と合図するリーチャー。無理をしてでも拾おうとするターナー少佐。

しかそれでターナー少佐の位置がバレてしまい、これで二人は拳銃に近づくことは出来なくなりました。

 

コンビネーション

初見でハンターと対峙した時は、二人の呼吸が合わず

ハンターを取り逃がしています。

「今度こそ」はという思いが二人を過ります。

元軍人で憲兵隊同士。これまで長い時間捜査を一緒に続け、更に窮地に追い込まれ

呼吸が合わない訳がありません。

 

カウントダウン

リーチャーは身を隠しているパトカーの照明を敵に当てるぞと、その合図をターナー少佐に身振りで伝えます。

3本の指でカウントダウンを始めるリーチャー。

それを理解し、呼吸を合わせようとするターナー少佐。

そしてリーチャーの最後の指が折れるや否や、身を捻らせたターナー少佐はベレッタを拾い

リーチャーは照明を敵に浴びせます。

目が眩んだ敵は、ターナー少佐に放った射撃を外し

ベレッタから放たれた銃弾は見事命中。

二人は連携プレーで最後の敵を打ち倒しました。

 

全滅した味方を見守るハンターとハークネス将軍。特にハンターは良い表情をしています(笑)

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驚く二人

 

 

エスピン大尉を救出し、エスピン大尉自身も今回の襲撃でパラソース社が裏で糸を引いていると確信しました。

3人は憲兵隊のパトカーでターナー少佐の運転の元、パラソースの飛行機場へ向かいます。

 

狙われるサマンサ

ハークネス将軍は窮地に追い込まれた現実を知り、最後の手段に出ます。

サマンサを誘拐し、リーチャー達を脅そうとする計画です。

一方その頃、ホテルの部屋でリーチャー等を待つサマンサ。

彼女は自身が盗難したクレジットカードでルームサービスを頼もうとしていました。

そしてハークネス将軍等は使われた盗難カードから、ホテルの場所を特定してしまいます。

場所はホテル・ドーフィン。サマンサの隠れ家でした。

 

 

第110憲兵隊指揮官ターナー少佐

パラソース社の飛行場に着いたリーチャー達

しかしもう既に武器を乗せた便は到着しており

今正に荷降ろしをしている所でした。

「すぐにでもあの現場に行かなければ」ターナー少佐は焦ります。

エスピン大尉のIDで飛行場に入ろうとしても待たされるターナー

大型SUVでその道を塞ごうとするハークネス将軍の部下達。

「どうする少佐?」

ハンドルを握るターナー少佐にリーチャーが問い掛けます。

「厳しく法を執行するの。シートベルトを締めて」

ターナー少佐はそう言い放つと

車でフェンスを突破し、現場へ急行します。

しかし敵も簡単には通させません。

SUVで道を塞がれ、それでも突進していくターナー少佐

ターナー!」

「少佐!」

リーチャーとエスピン大尉は声に出し焦ります。

この女なら衝突して突破しようと考えてもおかしくない。

俺でもそう思います。

しかし衝突するか思った瞬間、ターナー少佐はハンドルを切り

見事敵を振り切りました。

一番ホッとしたのは間違いなくリーチャーとエスピンでしょう(笑)

 

そのカツラを

何とか荷降ろしの現場に到着し、3人の前に現れたのは

武装したハークネス将軍の部下達と軍の兵士達でした。

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そしてハークネス将軍も到着し、ついに直接対峙することになります。

「武器を下ろせ」と部下をなだめるハークネス。

「どういうことだ?」ターナー少佐に問いただします。

「あなたが指揮官?」

「ここの部隊長、ハークネス将軍だ」

「ここの木箱には米陸軍の武器が入ってるはず。でもあなたが武装勢力に売ったので

中は空っぽです」

「私を誰だと思っている?」

「勿論存じております、将軍。私の部下を2人殺した方よ」

「箱を空けないと、そのカツラをひっぱがし、張り倒してやる」原文ママ

 半端ない憲兵隊指揮官の侮辱に耐えかねてか?

ハークネス将軍も観念します。

 

ハークネスの計算

送り状にある積荷はAT4ロケットランチャーという事でした。

「空けろ」

と部下に命令するハークネス将軍。なぜか自信満々です。

そして部下が木箱を空けるとなんとロケットランチャーが入ってました。

何箱も空けさせるターナー少佐。しかし全ての箱に武器は入ってました。

ターナー少佐は予想外の結果に焦ります。

「職務を遂行し、このとんでもない女を逮捕しろ」

ハークネス将軍は言い放ちます。

ターナー少佐は諦めた様子で兵士達に逮捕される覚悟をしました。

 

ロケットランチャーの中身

リーチャーは何かがおかしいと気づきます。

そもそも半年前に軍から契約を破棄されたパラソース社が

殺しまでリスクを犯して何を隠そうとしていたのか。

武器の密売?

いや違う。それでは巨額の契約の穴埋めは出来ない。

ハークネス将軍が隠したかった事、巨額の損失を補填する取引き

その証拠がここにはあるはずだ。

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そう確信したリーチャーは、将軍やエスピン大尉の静止を振り切り

AT4ロケットランチャーを持ち上げ、その重みを確かめます。

弾頭が入っていれば重いはず。

しかしそのロケットランチャーは軽かった。

ハークネス将軍の顔色が変わります。

リーチャーはランチャーを思いっ切り傾けると中から出てきたのは

弾頭ではなくアヘン

そう、パラソース社は武器横流しが軍にバレて半年前に契約を破棄され

その穴埋めの為にの武器の中にアヘンを隠し密輸し

それを売りさばき、巨額の損失の補填をしていたのです。

「これで謎が解けた」

カツラはひっぱがせませんでしたが、リーチャーとターナー少佐はついに500kgのアヘンを押収し

ハークネス将軍を逮捕することに成功するのでした。

 

追われるサマンサ

ハークネス将軍が逮捕されたその頃

サマンサの居場所を突き止めたハンターはホテルの受付けを脅します。

それを見ていたサマンサは居場所がバレたと気付き、逃走を開始します。

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サマンサから電話を受けたリーチャーはターナー少佐とすぐに救出に向かいます。

ハロウィンで盛り上がる街中を爆走する憲兵隊のパトカー。

ホテルに着いたリーチャーとターナーは部屋にサマンサが居ない事に気付き

二人は二手に分かれ、サマンサの後を追います。

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リーチャーの弱み

サマンサの居場所が分からないリーチャーは

ハンターの携帯に電話をかけます

「お前と俺の勝負だ」

「お前の可愛い娘と楽しむ」

「娘じゃない」

「声が震えているぞ?」

「その腕を折り、脚を折り、その首を折ってやる。胸が躍ってる声だよ」

「勝手に言え。あの娘がお前の弱みだ」

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ターナーの鉄槌

その頃サマンサは何とか追手の追撃から逃れていましたが、

ついにハンターの部下の一人に捕まってしまいます。

そしてそこに現れるは、ターナー少佐。

「サム!早く逃げて!」

その瞬間、ハンターの部下はサマンサに向け銃を発砲します。

手に持っていた棒で拳銃を叩き落とすターナー少佐。

間一髪で弾丸はサマンサを外れます。

しかしこれがターナー少佐の逆鱗に触れました。

彼女はホースを男の首に巻き、目一杯締め付け

そのまま窒息させるかと思いきや

最後は男の首の骨を折り、見事絶命させました(凄すぎ)

恐るべし憲兵隊指揮官。

 

父と娘

サマンサを追うハンターと、それを追うリーチャーとターナー少佐。

そしてついに追いつかれるサマンサ。

物語はクライマックスへと突き進みます。

ハロウィンを祝う花火が4人を照らし出します。

ハンターはサマンサの髪の毛を掴み銃を突きつけます

「落とすぞ!」

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そこは屋上。

サマンサが階下に落ちればタダでは済みません。

「撃てよ。撃ってみろ!」

ハンターが銃を構えるリーチャーを挑発します。

「パラソースは崩壊、将軍は逮捕された」

「良かったな。俺には関係ないぜ」

「理想的な展開だ。お前と俺の勝負だ。銃を下に置け」

サマンサを階下に突き落とそうとするハンター。

リーチャーは仕方なく銃を地面に置きます。

 「俺の命をやる。」

サマンサがやめてと泣きます。

「サマンサ、俺を見ろ。いいんだ。これしかない」

「落ち着け。銃を置く。」

「あの手なら とっくに殺されていた」

 

奥の手

「そんなんじゃ、とっくに殺されている」

サマンサは以前、ホテルでターナー少佐から護身術を教わっていた時に

リーチャーにそう言われていました。

敵に捕まった時に、相手からすり抜ける護身術を教わっている時でした。

 

ハロウィンの夜空に

「あの手なら とっくに殺されていた」

リーチャーはそう言うと

それに気付いたサマンサは、小さくうなずきます。

緊張の瞬間です。

そしてリーチャーが銃を地面に置き、銃を蹴った瞬間

ハンターはサマンサのこめかみから、銃口をリーチャーに向けます

その刹那!

身動きが取れるようになったサマンサは

ターナー少佐から教わった護身術でハンターの腕から素早くすり抜け

リーチャーに向けられた銃口を上にずらします。

ハンターの銃弾は闇夜に向け放たれ、その瞬間にリーチャーはハンターに向け突進

二人は重なりながら階下へ落ちていきました。

 

正義の鉄槌

階下に落ちた二人は何とか立ち上がります。

ダメージを負っているのは双方変わらず。

サマンサは助かりましたが、まだ決着はついていませんでした。

何度も蹴りを入れるハンター。

リーチャーのダメージも高そうです。しかしその瞬間、

ハンターの脚を掴んだリーチャーは思いっ切り捻り

宣言通り彼の脚を折ることに成功します。

悶えるハンター。

それでも反撃しようとする彼にリーチャーの拳が打ち込まれます。

敵わないと判断し、武器を手に持ち襲いかかるハンター。

しかしリーチャーにその攻撃を阻まれ、彼は今度は腕を折られてしまいます。

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勝負はつきました。

リーチャーはハンターを地面に叩きつけ、こう言います

「俺を見ろ。俺を見ろ。」

ハンターの目には後悔が溢れていました。

サマンサに手を出さなければ今頃こんな事には、、

そう言いたげな表情です。

しかしここで手を休めるリーチャーではありません。

悪には徹底的に正義の鉄槌を食らわす。

リーチャーの最後の攻撃がハンターの顔面に叩き込まれ

首の骨が折れたハンターを階下に突き落とすのでした。

 

家路

リーチャーの無事を確認しサマンサとターナー少佐は胸を撫で下ろします。

「歩ける?」

ターナーがそう言うと、リーチャーは

「もちろん」

と答えます。

「屋上から飛び降りた」

とサマンサは少しからかいます。

良いシーンです。

そして悪を倒した3人は揃って家路につくのでした。

 

無実の帰還

無実を証明したターナー少佐は、憲兵隊のあるワシントンへ帰還します。

制服に身を包み誇らしそうです。

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そしてニッコリと笑いリーチャーに

「ありがとう」

と伝えるのでした。

何も言わずに頷くリーチャー

「面白いわね。私ではなくサムとの絆ができた。結末を教えてね」

「電話するよ」

二人はじっと見つめ合います。

「さよなら」

「さよなら少佐」

二人はそう言葉を交わし、別れるのでした。

憲兵隊本部を歩くターナー少佐。

部下達が敬礼のポーズをします。

足を負傷したエスピン大尉も、彼女を迎えます。

「お帰りなさい」

「ありがとう」

ターナー少佐は短くそう言うと、少し微笑みながら職務に復帰するのでした。

 

例え娘でなくとも

ターナー少佐を送ったリーチャーは

ある喫茶店でサマンサと待ち合わせします。

「遅れてごめん、道が混んでて。Tシャツ買えば?」

普段からTシャツを一枚しか持たないリーチャーをからかいます。

「ママの顔を覚えてる?」

「一度寝た女の顔は覚えてる」

「でもあなたは父親じゃやない」

「どうして?」

「あのウエイター。三度コーヒーを注ぎ足した人、、、私のママよ」

そう、サマンサはリーチャーと母親の様子を店の外でずっと伺っていたのでした。

「どっちも反応しなかった」

リーチャーがサマンサが血縁ではない事実を知った瞬間でした。

 

「違うと思ってた」

「どうだか」

「ホッとしたでしょ?」

リーチャーはその言葉に胸を痛めます。

「いいや」

「また旅に出るの?」

「そうだな」

短くそう言うリーチャーの顔は、どこか悲しく寂しそうでした。

 

 

決して戻らない

印象的だったのは、サマンサがリーチャーに

「寂しくないの?」

と別れ際に質問した場面で、意外にも彼は

「時には」

と2度、繰り返し答えます

あの自由を体現している様な流れ者にもそんな時があるのだなと

少しセンチメンタルになるシーンです。

そして結局本当の娘ではなかったけど、画家になる夢を持つサマンサに

「君には才能がある。自分の道を行け」

と言葉を残し、涙を流すサマンサの元から去って行きます。

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「自分の道を行け」

これは万引きや売春婦の娘である過去を振り返らずに(決して戻る事なく)

自分の道を行きなさいというメッセージなのではないでしょうか。

しかし最後彼女も「時には」と漏らした彼にささやかな愛情を示します。

ここでは明かしませんが、きっと流れ者にいっときの休息を与えるに違いないと思わずには居られません。

 「もう私に会いたい?」

きっとリーチャーにはサマンサの笑顔が浮かんでいる事でしょう。

 

 

さて、前作「アウトロー」とはまたタッチが違う今作品。

前作に負けず劣らず好きな作品となりました。

次作があるとしたらどんなジャック・リーチャーとして帰ってくるのか。

流れに流れすぎてホームレス化?

ありそうなだけにちょっと不安もあります(笑)


トム・クルーズ主演 映画『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』2016年11月11日(金)日本公開決定! 第一弾予告映像解禁!!