映画ブログ~鑑賞記録~

鑑賞した映画の紹介や感想です

Netfilix「最後の追跡」

最後の追跡

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 邦題

邦題が原題に勝る作品てたまにありますよね
例えば「3時10分、決断の時」という好きな映画があるのですが
原題は3:10 to yuma(3時10分、ユマ行き)なんですね。

鑑賞した後ならこれでも充分意味は通じるし、(スリーテン・トゥー・ユマ)ゴロも良い。


そしてこの映画が一番最初にリメイクされた時の邦題は「決断の3時10分」なんです。響きが良いですよね。
更に二度目のリメイクが2006年になる訳ですが、その時の邦題が


「3時10分、決断の時」


完璧。文句の付けようがないタイトルです。

正に作品のストーリーを過不足なく表現していると言えます。

そしてこの作品は近年で最高の西部劇です。

 「最後の追跡

話は元に戻って、この映画もそうだと思うんですが原題はhell or high water(地獄だろうと雨が降ろうと、何が何でも、何があっても)という意味らしいんですが「最後の追跡」まさにこの映画にピッタリの邦題だと思いました。今年に入ってバイオハザードファイナルとスコセッシの沈黙(サイレンス)を観ました。
沈黙(サイレンス)は正にサイレンスというタイトルがしっくり来る映画で、出てくる俳優が皆引き込まれる様な演技で上演時間以上に面白かったんですが
いかんせん棄教と迫害という超重い映画なので感想をなかなか書く気になれず
そんな折、先日wowowで観ていたアカデミー賞ノミニーで
面白うそうな作品がこの「最後の追跡」でした

ストーリー

早速暇だったので(いつも)Netfilix(日本未公開、Netfilix限定)の無料一ヶ月体験を利用して鑑賞しました。テキサスちょうど今ニュースでドナルド・トランプが国境の壁を作るぞと脅しているメキシコと隣接したアメリカ南部テキサス州が舞台です母親が死にその譲り受けた牧場を貧しい兄弟(兄ベン・フォスター。弟クリス・パイン)が銀行から搾取されまいとその銀行を襲い銀行強盗を繰り返し
それを定年間近のレンジャー(老練ジェフ・ブリッジス)が追跡するというストーリーです。

感想

書いてるだけでワクワクする。ジェフ・ブリッジズは追跡劇トゥルー・グリッドで口数がやたら多い、けど実は真の勇者だった保安官役でしたが
今度はどうなるのか、またやってくれるのか期待も高まります。ベン・フォスターも3時10分、決断の時でハマリ役でしたから今回もウェスタンシャツを着こなして南部の役に溶け込んでいました。しかしクリス・パインは今までの役柄からか都会っ子のイメージがどこか抜けず
無精髭を生やす姿にも違和感があり、最初は余り感情移入が出来ませんでした。しかし物語が進むにつれ衝動タイプのベン・フォスターと家族思いで抑え役のクリス・パインが良いハマり具合で
そしてテキサス独特?のキツいジョークをかましまくるジェフ・ブリッジズが笑え
そしてテキサスで暮らす人達独特の逞しさと好戦的な態度が面白く、あっという間の時間でした。結末は伏せますがいつか観る機会があったら、誰がどういう人達をどういう方法で搾取していくのかが垣間観れる作品だと思いますし
映画ですから全てが現実ではないにしろ、評価が高い理由はまんざら大げさではなく
そしてトランプ・タワーという巨大ビルを所有する搾取する側の富豪の大統領を支持した州というのは皮肉な話だなと思います。そして同じ長男として、ベン・フォスターかっこ良過ぎだぞとそんな作品でした。


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